数学の実力は上がっているのか
先日のブログでは、自分の英語力を振り返ってみましたが、さて数学の力は上がっているのかなと気になりました。言うまでもなく、経済学にとって数学は必須です。そのため、現在履修中のロンドン大学の学位では、必修科目に数学(基礎)が含まれています。内容としては、数学IIと数学III(大昔の言い方だと、基礎解析と微分・積分)という感じかなと思います。なんとか合格点を取りましたが、現在のところ、数学で困っているということはなく、やはり経済学を学ぶために便利なツールだなと感じています。
経済学で必要な数学
数理経済学や最新理論のミクロ・マクロ経済学などの一部例外を除けば、経済学で使われる数学は基礎的なもので、直感的な概念をきちんとした形で記述できる便利な道具だと思います。実際、私が英語のネイティブでないこともあると思いますが、ロンドン大学の英語の教科書で、文章で長々と説明されるよりも、数式で端的に証明してもらった方がわかりやすいということは何度もありました。
日本の入試制度
他方で、日本の入試制度の影響もあり、経済学を学ぶのに数学が嫌い・苦手という学生は(昔から)少なくないとも聞いています。例えば、早稲田大学の看板学部である政治経済学部でも、近年数学を必修化したら、学生が敬遠したとも言われています。私自身のはるか昔の経験で言えば、数学はリスクが大きい科目だとの認識でした。問題が解けるときはいいけれども、解けないときは全く点数が出ないという感覚です。数学的に言えば、分散が大きいということでしょうか。そのため、数学はむしろ好きな科目でしたが、リスクを避けるために、確実に点が取れる日本史を選択しました。
ですので、経済学を学ぶにあたって、特に数学に忌避感はなかったのですが、数学は積み重ねの科目なので、難しいと感じる学生層が一定数いるのはよくわかります。入試でしっかりと数学を科すべきという意見もわかりますが、受験生からすれば、合格可能性を少しでも上げたいという気持ちもあるわけで、数学を避ける道があるならそうすることは仕方ない気もします。
ロンドン大学の経済学
現在履修中の経済・政治学学士の過程では、いくつかの選択科目があるのですが、数学系の応用経済学については、基本的に履修が困難です。というのは、数理経済学等の科目は、必修の数学のほかに、上級過程の数学(単位数にカウントされない)を合格していないと履修できないことになっているからです。それはそれで残念ですが、仕方ないことです。可能な範囲で履修を進めていきたいと思います。