名著「ビジョナリーカンパニー」とその続編については、昨日、一昨日のブログでも読書感想記を書いてきましたが、今回の本はその第三弾です。これまでの2冊では、ある会社がいかに偉大な会社に成長していくのか、そのために必要なものは何なのかを、明確に示していました。今回の本は、その逆に、偉大な企業がどのようにして衰退し、消滅あるいは凡庸な企業となってしまうのかについて深く分析しています。
衰退する企業とは
この本では、衰退までの過程を五段階に分けて説明しています。企業が成長を遂げて傲慢になっていくのが第一段階。規律なき拡大路線を追求するのが第二段階。リスクと問題に目を向けないのが第三段階。一発逆転策を追求するのが第四段。そして企業が転落化消滅するのが第五段階です。
興味深いのは、たとえ偉大な企業であっても、どこかの段階で衰退の兆候が見られるということです。真に偉大な企業は、その衰退の過程を経て、さらに強固な体質になるということが示されています。大切なことは、衰退の兆しが見えても、ビジョナリーカンパニーの指針によりながら、業績を回復させることなのだと思いました。