ロンドン大学 ‐ 武蔵大学

沿って | 2020年8月25日

ロンドン大学とのパラレルディグリー・プログラム

私が学んでいるロンドン大学では、独学でやる方式と、Teaching Centerといって学位取得に向けて指導・支援してもらえる教育機関で学ぶ方式があります。武蔵大学(経済学部)は、世界に数多くあるTeaching Centerの一つで、ロンドン大学とのパラレルディグリー・プログラム(PDP)を実施しています。武蔵大学のホームページによれば、ロンドン大学の授業を武蔵大学で受講することで両大学の学位が取得できる日本初のプログラムとのことです。

PDPの概要

このプログラムへの参加には語学や数学の選考があり、IELTSでも5.5以上を取得する必要があります。それをクリアできた学生は、IFP(基礎教育プログラム)を履修し、それに合格すると学士過程(BSc)に進むことができるとのことです。そこから先は私と同じように、3年間で12科目を学んでいき、毎年の試験に合格すればロンドン大学の経済経営学士号が取得できると記されています。これらの科目も武蔵大学の単位として認定されるとのことです。

これは大変なプログラムだ!

武蔵大学は、かなり先進的な取り組みをしているのですね。今の学生さんは私のような昔の大学生と違い、ずいぶんと勤勉になっていて勉強も欠かさないと聞いていますが、普通の大学生活に加えてロンドン大学の勉強をするなんて、どれほど大変なのでしょう。クリアするハードルも数多く、指導教員がいるとはいえ、相当大変なはずです。しかも、3年間で1科目も落とさないという仮定に基づいたプログラムですので、全く気が抜けません。

PDPの実際の難しさについて、日本経済新聞が報じていて、参考になります。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54273800Q0A110C2CK8000/

これを見ると、必ずしも全員がロンドン大学の学士を取得しているわけではなく、ドロップアウトした学生さんもいるようです。でも、私は同じ苦労をしている身として、最後までゴールできないのも全くもって仕方ないことだし、それだけ難易度が高いことに挑戦しているのだと言い切れます。この記事を寄稿された教授もおっしゃっていますが、最も重要なのは学習習慣とコミットメント(なし遂げようとする強い意志)です。特に大学生にはバイトやサークル、友人関係などの誘惑もあることでしょう。ある意味では、仕事を持ちながらロンドン大学で学んでいる私なんかより厳しい条件かもしれません。

もし私が高校生なら

もし私が高校生になったのなら、PDPを目指して武蔵大学を志望するかもしれません。武蔵大学はもともとゼミの武蔵と言われ、堅実なイメージを持っていましたが、このような自分を成長させてくれる機会を与えてくれる学習環境は大変素晴らしいものだと思います。私も、どうしてもわからない内容にぶつかったときに、指導を仰げる人がいたらいいなと常日頃から思っています。武蔵大学はPDPの試みをぜひ続けて欲しいし、就職時の企業も、このような学習をしてきた学生さんを正当に評価してあげて欲しいと思っています。