卒業生はどのような利点があるのか
通学制の大学と異なり、オンラインやDistance learningの学習形態ですと、なかなか学生同士、卒業生同士の結びつきが強くないようにも思われます。ロンドン大学では、卒業生は自動的に「University of London alumni community」に入るそうです。
大学のホームページではコミュニティによる過去のイベントの様子が掲載されていますが、ロンドン大学の学生が伝統的に多いシンガポールやパキスタンなどでは、卒業生が自国で同窓会やパネルディスカッションといった様々な催しを行っているようです。両国では、Local Teaching Centerという予備校のような施設でロンドン大学の学習過程を経る生徒も多く、場所がロンドンではないというだけで、卒業生のつながりが強いのかもしれません。ロンドン大学卒業生が一堂に集うというのは日本では少し難しいのかもしれないので、そういった催しは少々うらやましい感じもします。
共通の特典という意味では、ロンドン大学のホームページで下記のものが紹介されています。
- ロンドンや世界中で行われる卒業生対象のイベントへの招待
- Senate House Libraryの卒業生メンバーシップ付与(図書館の使用許可)
- ロンドン大学シティ校、ゴールドスミス、クイーンズメアリー、アドバンスド研究所に関する学費の卒業生割引(10~20%)
- MOOCsでの無料オンラインコースの提供等
などです。図書館使用許可は、実際ロンドンに行かないとダメですから、あまりメリットにはなりませんね。ただ、学費割引は、場合によっては極めて有用かと思います。日本だと学費のディスカウントというのはなじみが薄いですが、外国だとしばしばあることで、学費高騰、円安リスクのある今ではありがたい特典かと思います。MOOCsも、良いプログラムで大学側の積極的な取組ですが、どうしても無料だと継続のインセンティブが下がってしまう(サボってしまう)というのがあります。そのため、一度腰を据えて取り組んでみたいと思っています。